Subject:会員No.****** うまなりメイトより質問
「シルキーフォルテ号の処遇について」

 以下が、シルクに送りました、今回のフォルテの扱われ方について質問しましたメールの全文(の写し)です。「返事をもらえるかどうこうではなく、まずはこの気持ちだけでも伝えておかなくては納得が出来ない」と思って、書かずにはいられませんでした(勿論返事をもらえた方がより嬉しいですけれど……)。
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To:Silk Horse Club <info@silk-hc.co.jp>

Subject:会員No.****** うまなりメイトより質問 「シルキーフォルテ号の処遇について」

 突然にお便りを差し上げるご無礼をお許し下さい。シルクホースクラブ会員No.******、うまなりメイトと申します。
 さて、この度、シルキーフォルテ号が3戦目の出走で骨折し、全治6ヶ月との診断を受け、尚且去勢を行うように指示を受けたと、御社のホームページにて拝見しました。これについて、伺いたいこと、申し上げたいことがあり、筆を執りました。


 まず、御社のテレホンサービス(及びWeb上のテキスト)において公知された情報によれば、シルキーフォルテ号は、7/25に出走したレースの後、両前脚にソエの症状が発生しており(8/2現在の状況として、8/3に提供の情報)、乗っても気にならない程度に回復した(8/6に提供の情報)とあります。

 成長途上にある若い馬は、筋・腱・骨・骨膜なども十分に発達しきっておらず、故障も起こしやすいことを、ご専門の皆様方なら十分にご承知の筈です。結果論の面はあると思いますが、このような事態に陥らなければ、勝ち上がるまでの猶予が1年あるわけですから、ソエの症状が完全に治まってからでも、仕上がりを見て勝負をかけられるレースも数多く存在したでしょう。
 しかも、故障を発生させたレースは、中1週を2回続けての3回目の出走でした。この夏の、古馬たちまで体調を崩すような酷暑の下、十分な休養を得られない中での相次ぐ出走は、まだまだ若い2歳馬にとっては大きな負担となる筈です。
 今回、予後不良となっての薬殺処分という最悪の結果は免れたものの、全治6ヶ月という重いダメージを受けました。全治6ヶ月となれば、その復帰までには1年近くを見込まなければならないでしょう。1年して戻ってきた頃には、日程上、3歳未勝利戦の枠も残りわずかとなり、勝ち上がっていくことがより困難になるであろうことは、想像出来ないことではないはずです。
 また、1年も出走出来ないという状況に陥れば、私達会員は、出資した馬がレースに出走する喜びを味わうことが出来ないばかりか、その馬が勝ち上がっていく喜びを感じ、配当を受け取れる可能性を大きく減じさせ、尚且つ、それだけの長期間、維持費だけを払い続けることにもなります。
 骨膜や骨に異常が発生していて、それにより走りに問題が生じている中で、十分な休養を与えないままに出走を強行することが、果たして適切な選択であったのでしょうか。お考えを伺いたく思います。


 また、8/31提供の情報に、「調教師からは、脚元の回復と並行に去勢を行う様にとの指示を受けています」とあります。どのような理由をもって、この馬の将来にも大きく関わる処分をすることに決めたのかについて、理由だけでも明確に開示して頂きたいのです。普通に考えれば気性の問題という事になるのでしょうが、テレホンサービスで拝見する限りではそれを伺い知ることが出来ません。
 せん馬にするということは、競走馬としての安定をもたらす代わりに、競馬の持つ大きな要素である、血統やつながりがもたらす思い入れや希望を断ち切ってしまいます。「勝てなければそれまでなのだから仕方無い」という理性的な判断が胸中にありながらも、やはり、寂しさや悲しさを禁じ得ません。勿論、これは関係者の皆様にとっても同じ事だと思います。だからこそ尚更、もう少しだけでも、明確な理由をお聞かせ頂きたいと思うのです。


 確かに私たちは一会員に過ぎません。「馬主」と胸を張って、馬の取り扱われ方に口を出すことが出来る立場でないでしょう。しかし、私たちは出資馬一頭一頭に対して、単なる「出資対象」としての見方をする以上に、強い思い入れや愛情を持っていること、そういった諸々の感情に基づいての出資により、御社の営業が行われていることもお忘れ頂きたくないのです。
 いずれの件につきましても、競走馬について深く熟知されている関係者の皆様が、熟考の上にされた決断によるものであることは重々承知しております。ですが、テレホンサービスで降りてくる情報のみでは、会員にはその詳細を知る術がありません。ただただ気を揉み、落胆するのみです。開示されている情報のみでは十分に納得をすることが出来ないと考え、こうして無礼を承知で筆を執りました次第です。
 お忙しい中とは存じますが、必ずご返事を賜りたく存じます。何卒宜しくお願い申し上げます。

トウメイ   トウメイ   トウメイ

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